AI内製化に必要な開発環境とは? 手順やツールも紹介
自動でテキストや画像を作り出す“生成AI”の台頭をきっかけに、多方面からAIに注目が集まっています。また、さまざまな作業を自動化できるAIは、業務の効率化や生産性の向上を目的とし、あらゆる企業で導入が進められています。
AIを導入したツールを、より自社に適したかたちにするために、AI内製化に乗り出す企業も少なくありません。
そこで本記事では、AI内製化を実現する際の手順や必要な開発環境、AI開発ができるツールを紹介します。
目次[非表示]
- 1.AI(人工知能)とは
- 2.AI開発の手順
- 3.AI開発に必要な環境
- 4.【Windows】AI開発が可能なGUIツールと特徴
- 5.まとめ
AI(人工知能)とは
AIは、“Artificial Intelligence:アーティフィシャル・インテリジェンス”の略称であり、日本語で“人工知能”とよばれる技術の総称です。人間が脳で行う思考や分析をコンピューターで再現し、言語の理解や学習、推測や創造を可能にします。
AIの特徴は“自律性”と“適応性”が備わっている点です。自律性とは、人間が指示を出さずとも作業が遂行できる能力です。一方、適応性はAIが学習、あるいは経験したことをもとにアップデートできる能力を示します。
少子高齢化による労働人口の減少が叫ばれるなか、企業がAIを活用すれば、労働力を補い、業務効率の改善や生産性の向上を図れます。
AI開発の手順
既存のAIツールでも、十分に業務の改善を図れますが、より優れた効果や使いやすさを求める場合は、自社でAIを開発するのも一案です。
AI開発のプロセスは、以下4つのフェーズで進められます。
▼AI開発のプロセス
- 構想
- PoC(Proof of Concept)
- 実装
- 運用
まず、構想の段階でAI開発の目的を定め、完成形のイメージを明確にします。また、AIの開発によってどのような問題を解決するのかを明らかにしたうえで、予算や期日、開発メンバーの選定もこのフェーズで検討しなければなりません。
構想が固まったらPoC(Proof of Concept)に進みます。PoCは“構想の証明”という意味であり、想定したAIが技術的に実現できるかを検証します。費用対効果や可用性を確かめるフェーズです。
PoCが終わり次第、そのデータをもとにシステムの実装に移ります。実務オペレーションで稼働するかを検証しつつAIの完成を目指すのです。
運用のフェーズでは、導入したAIが正常に稼働しているかを確認します。また、AIの運用を続けながら、はじめに設定した目的を達成できるようPDCAサイクルを回していく必要があります。
AI開発に必要な環境
AI開発を0から行うにあたり、開発環境の構築は不可欠です。AIの開発には、ビッグデータを取り扱うためのストレージや、高度な処理能力を備えたコンピューターなどが必要です。
くわえて、開発したシステムを安定稼働させるには、継続的な整備をしなければならず、このような環境を1から用意するのは、あまり現実的とはいえません。
その点、GUIツールを活用すれば、手軽かつ効率的にAI開発が行えます。GUIとは“Graphical User Interface:グラフィカル・ユーザー・インターフェース”の略称で、マウスやキーボードを使ってコンピューターを操作できるソフトウェアを示します。
GUIツールを用いたAI開発は、特別な環境を用意する必要がなく、プログラミングや数学の知識も不要です。AI開発に乗り出すのであれば、GUIツールを利用するのが一般的です。
なお、おすすめのGUIツールは次項で紹介します。
【Windows】AI開発が可能なGUIツールと特徴
本項では、AI開発用のGUIツールの一例と、それぞれの特徴を紹介します。なお、今回紹介するGUIツールは、すべてWindows10以上の動作環境が必要な点にはご留意ください。
▼GUIツール(一例)
GUIツール名 |
機能・特徴 |
MatrixFlow |
|
Amazon Rekognition |
|
Prediction One |
|
IBM SPSS Modeler |
|
Azure Cognitive Services |
|
上記のGUIツールは、コーディングなどの煩わしい作業をせずに、直感的な操作でAI開発が行えます。目的に応じて、適宜GUIツールを選定し、効率的なAI開発に臨みたいところです。
まとめ
この記事では、AI開発の手順や開発環境、GUIツールを解説しました。
- AI(人工知能)とは
- AI開発の手順
- AI開発に必要な環境
- 【Windows】AI開発が可能なGUIツールと特徴
AIは、企業の業務効率や業績向上を図る際に、取り入れたい技術です。より自社に適したAIを求める場合には、AI内製化が有効です。ただし、AIを自社開発するには、綿密な計画と開発環境の整備が必要になります。
その点、GUIツールを利用すれば、容易にAIを開発できるため、ぜひとも活用したいところです。
なお、社内システムにAIを導入する際には、厳重なセキュリティ体制の整ったデータセンターの利用がおすすめです。
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