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サーバーの熱対策の必要性と3つの冷却方法

企業におけるDX化の推進に伴って、サーバーが高性能化しています。そうしたなか、サーバーの使用率の上昇により負荷がかかることで熱暴走が起こりやすくなっています。

サーバーの管理担当者のなかには、「サーバーの熱対策を知りたい」「効率的な冷却方法が分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

効率的にサーバーの冷却を行うためには、それぞれの方法の特徴を理解したうえで、自社に合った方法を選ぶことが大切です。

この記事では、サーバーの熱対策の必要性や3つの冷却方法の概要と特徴を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.熱対策の必要性
  2. 2.サーバーを冷却する3つの方法
    1. 2.1.①空調による冷却
    2. 2.2.②水冷ヒートエクスチェンジャー
    3. 2.3.③液浸冷却
  3. 3.まとめ


熱対策の必要性

サーバーが高温になることで、システムエラーや電子部品の消耗などの問題が発生するため、熱対策は重要です。

近年、サーバーのCPUの性能は向上しています。しかし、CPUの高性能化に伴いデータの処理量が増加するため、サーバーの温度上昇も大きくなり、熱によるシステムエラーのリスクも高まっています。

また、サーバーに使用されている半導体を含む電子部品は、熱に弱い性質を持っています。そのため、正しい熱対策を行わないと、サーバーダウンや故障につながってしまいます。

このような理由から、サーバーの過剰な温度上昇を防ぐことが必要です。



サーバーを冷却する3つの方法

サーバールームには、適正温度があります。一般的に、18~27度が適正温度とされていますが、サーバーが密集していると熱がこもってしまい、熱対策が解消できないこともあります。

サーバーの熱がこもるのを防ぐためには、サーバーを冷却して、サーバールームを適正温度に保つ必要があります。

サーバーを冷却する方法は主に3つあります。


①空調による冷却

空調によってサーバールーム全体を冷やすことでサーバーの冷却を図る方法があります。空調による冷却は、後述する水冷式の冷却方法のように、漏水のおそれがない点がメリットです。

サーバーの空調設備を増やしたり、風量を増やしたりして、空気の対流をつくり、サーバールームの適性温度を保つのが有効な方法といえます。

また、サーバーの適性温度を維持するには、サーバー自体を清潔に保つことも重要です。サーバーの吸気口や冷却ファンにほこりが溜まると、サーバーの熱を逃がしにくくなります。

データセンターでは、サーバーの冷却に最適な空調設備を備えています。たとえば、MCデジタル・リアルティのデータセンターではHot Aisle Containmentと呼ばれる空調効率向上の手法を取り入れており、サーバーの高性能化や高密度化に伴う空調効率の課題に対応しています。

なお、サーバールームの適正温度を保つポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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②水冷ヒートエクスチェンジャー

水冷ヒートエクスチェンジャーとは、サーバーラックに取りつけて使用する熱交換器のことです。空調によるサーバールームの冷却では不十分な場合に使用する補助的な装置となります。

サーバーラックの後ろから放出される熱を、パイプ内を通っている水によって冷却して、温度の下がった空気をサーバーラック内に送り返す仕組みです。

空調と比較して冷却の効率がよい点がメリットである一方、漏水の可能性がある点がデメリットといえます。


③液浸冷却

液浸冷却も、サーバーの冷却方法の一つです。

サーバーをはじめとするIT機器を冷媒に浸して、冷媒を冷却・循環させて熱を処理します。液浸冷却で用いられる冷媒は、絶縁性のある液体であるため、機器が故障する可能性が下がると考えられています。

まとめてサーバーを冷却できるため、電力効率がよい点は魅力的ですが、初期費用が高額になるというデメリットもあります。

※絶縁性のある液体とは、フッ素系不活性液体やシリコンオイルなどの電気を通さない液体のこと。



まとめ

この記事では、サーバーの冷却について以下の内容を解説しました。


  • サーバーの熱対策の必要性
  • サーバーを冷却する3つの方法


サーバーの冷却方法には、空調による冷却や水冷ヒートエクスチェンジャー、液浸冷却が挙げられます。なかでも、電力効率のよい冷却方法として液浸冷却が挙げられますが、初期費用が高額で導入のハードルが高い点はデメリットといえます。

オフィスでのサーバーの温度管理にお悩みの場合は、データセンターを利用することも一つの方法です。

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