データセンターで使われるサーバーラックの概要と規格を解説
データセンターでは、ラック単位でサービスが提供されることが一般的です。自社のサーバーや通信機器をデータセンターに置く場合は、ラックの規格に適しているか確認が必要です。
データセンターの利用を検討中している担当者のなかには、「サーバーラックにはどのようなものがあるのか」「サーバーラックの規格を知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、サーバーラックの概要と一般的な規格を解説します。
なお、データセンターについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
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サーバーラックとは
サーバーラックとは、サーバーを構成する機器をまとめて保管するための棚のことです。サーバーを構成する機器は精密機器であるため、転倒・落下の衝撃やほこりによる故障リスクから守る目的で使用します。
データセンターのサーバーラックは、物理的なセキュリティ性の確保のために、一般的に前後に扉と鍵が取付けられています。また、サーバーのストレージ機器だけでなく、ネットワークスイッチ・ルーターなどの通信機器や、保守の際に使用する液晶モニターも格納できます。
データセンターを利用する際は、自社の機器がデータセンターで用意されているサーバーラックに収納できるかの確認が必要です。
サーバーラックの規格
サーバーラックのサイズは、アメリカの米国電子工業会が定める“EIA規格”に準拠したものが一般的です。
サーバーラックに保管したい機器に“EIA規格に準拠”と記載されている場合は、この規格に合わせて作られているということです。
基本的には、機器幅が19インチ(482.6mm)、機器の高さは1U(44.45mm)単位ですが、奥行は規格化されていません。データセンターでは一般的に、42~50Uサイズのサーバーラックが提供されます。
また、小規模事業者向けのサービスとして、1/4ラックまたは1/2ラックのスペースを貸し出すこともあります。
機器の保管にはケージも利用できる
データセンターでは、サーバーラックだけでなく“ケージ”(※)も貸し出している場合があります。
ケージを借りる際は、ラック単位ではなくケージで囲われたスペースを活用できます。
その場合はラックも自社に合ったものを持ち込め、ケージの範囲内であれば特殊な形状の機器も配置できるため、ラック単位よりも自由にスペースを使えます。
※ケージとは、データセンター内のサーバールームのなかを仕切る金網のこと。
MCデジタル・リアルティのコロケーション
MCデジタル・リアルティでは、拡張性・電力供給能力・接続性など世界基準のスペックを備えたコロケーションサービスを提供しています。
一般企業は、強固かつ信頼性の高いデータセンター設備と運営サービスを、1ラック単位で利用可能です。
また、フルラックのほかに、1/2ラックや1/4ラック、ケージなども用意しています。
▼MCデジタルリアルティの標準ラック仕様
項目 |
詳細 |
サイズ |
46U:700mm×1200mm×2200mm |
電力 |
6kW~15kW / ラック(実効) |
電源 |
単相100V、単相 / 三相200V(冗長構成) |
積載重量 |
1,000kg(架台不要) |
ラック単位で実効9kWの高密度ラックへの集約が可能なため、HPEやAIなど大きな電力を必要とする場合も相性が良いといえます。
▼高密度ラックへ集約するメリット
- ラックやスペースのコスト削減
- ネットワーク機器、ケーブリングのコスト削減
- 障害ポイントの減少
- 運用管理、効率の向上
ラックの鍵を取出すには、ICカードによるチェックや生体認証が必要になるため、セキュリティ面も安心です。
また、大型のエレベーターが入口側とデータホール側の2ヶ所にあります。建物全体が直線的な造りで、サーバーラックに機器を積載したままでもスムーズな移動が可能です。
まとめ
この記事では、データセンターで使われるサーバーラックについて、以下の内容を解説しました。
- サーバーラックとは
- サーバーラックの規格
- ケージの利用について
- MCデジタル・リアルティのコロケーション
サーバーラックとは、主にデータセンターで提供される、サーバー機器を保管するためのラックのことです。
データセンターでコロケーションサービスを利用する際は、サーバーラック単位でスペースが貸し出されることが一般的で、この規格に収まるよう機器を配置する必要があります。
MCデジタル・リアルティの『コロケーション』では、強固で信頼性の高いデータセンター設備と運営サービスを1ラック単位でご提供しています。
強靭かつ高セキュリティなデータセンターのスペース貸出(コロケーション)と24時間365日有人監視体制で、最適なサーバー環境のご提供が可能です。
自社管理やクラウド利用とコロケーションサービスのハイブリッドで運用されるケースも含め、貴社の状況に応じて最適なご提案をいたします。
サービスについては、ぜひ右上の問い合わせフォームよりご連絡ください。