データセンターはなぜ千葉県印西市に多い? 5つの理由を解説
千葉県印西市では、データセンターが次々と建設されており、国内外の企業が利用しています。
データセンターの利用をご検討中の方のなかには、印西市にデータセンターが集まっていることを不思議に思われる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、デジタルインフラの現状や、印西市が選ばれる5つの理由を解説します。
目次[非表示]
- 1.デジタルインフラの現状
- 2.Googleが印西市にデータセンターを建設
- 3.データセンターの場所として印西市が選ばれる5つの理由
- 3.1.①災害リスクの低い土地・場所に位置している
- 3.2.②広い土地面積を確保できる
- 3.3.③特別高圧のインフラが整っている
- 3.4.④首都圏中心地からのアクセスがよい
- 3.5.⑤海底ケーブルの陸揚げ局に近い
- 4.まとめ
デジタルインフラの現状
日本では、将来の経済損失を防ぐために、デジタル化の促進が急務とされています。
経済産業省が2018年に発表した『DXレポート』によると、日本はデジタル化が遅れており、現状のままでは2025年以降に年間最大12兆円の経済損失が生じると予想されています。
この問題が、いわゆる“2025年の崖”です。2025年の崖を回避するためには、さまざまな産業におけるデジタル化の推進が求められます。また、デジタル化の実現には、急増する情報処理量・通信量に対応できるデジタルインフラの強化が必須です。
デジタルインフラを強化する方法として、データセンターの拡大や新拠点整備などが挙げられます。
出典:経済産業省『デジタルインフラを巡る現状と課題』『DXレポート』
Googleが印西市にデータセンターを建設
Googleは、2023年に日本初のデータセンターを印西市に建設することを、2022年10月7日に国内向けブログで発表しています。
また、Googleが2024年にかけて、日本のデジタルインフラに総額1,000億円を投資することも明らかになっています。
GoogleのCEOが日本の首相と面会して、日本のデジタルインフラへの積極的な支援を行うことを伝えました。
データセンターの場所として印西市が選ばれる5つの理由
データセンターの建設場所として印西市が選ばれる理由は5つあります。
①災害リスクの低い土地・場所に位置している
1つ目の理由は、印西市が地震や水害など災害リスクが低い土地・場所に位置していることです。
データセンターは、自然災害リスクの少ない立地が望ましく、地盤の安定した内陸部が好まれる傾向にあります。
印西市は、固く安定した地盤の上に位置しており、付近に地震の原因となる活断層がないため、地震による被害が起こりにくいと予想されている土地です。
また、その大部分が台地かつ海岸線から35km離れている点も、洪水や津波の被害にあうリスクが低く、データセンターの建設に選ばれる理由です。
なお、データセンターの立地の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
②広い土地面積を確保できる
2つ目の理由として、印西市ではデータセンターの建設に必要な土地面積を確保できることが挙げられます。
データセンターは、大量のサーバーを管理するほか、拡張性を確保するために広大な土地が必要です。
印西市は、千葉ニュータウン事業のために整備されており、広大な土地を提供できます。
③特別高圧のインフラが整っている
3つ目の理由は、データセンターの稼働に必要な特別高圧のインフラが整っていることです。
データセンターには、大量の電力を24時間365日供給し続ける特別高圧が必要となるため、特別高圧を受電できる立地であることが求められます。
しかし、特別高圧は受電できる土地が限られており、広い設備面積が必要です。
印西市には、以前から銀行の電算センターが建設されていたため、電力・通信インフラが整っており、東京電力の追加投資によって電力インフラも整備されています。
④首都圏中心地からのアクセスがよい
4つ目の理由として、印西市が首都圏の中心地から近く、アクセスしやすいことが挙げられます。
データ転送は、データ送信から受信までの所要時間(通信遅延・レイテンシー)が短いほど快適になります。そのため、人口が集中する東京・大阪などの中心地から50km以内が、データセンターの立地として望ましいといわれています。
また、サーバーにトラブルが起こった際に、すぐに駆けつけられるように、データセンターはオフィスから近いほうが便利です。
⑤海底ケーブルの陸揚げ局に近い
5つ目の理由は、印西市が海底ケーブルの陸揚げ局(※)に近いことです。
印西市と同じ千葉県内の房総半島には、海外との通信に使用する海底ケーブルの陸揚げ局があります。
データセンターの近くに陸揚げ局があることで海外との通信が安定するため、海外企業からの需要が高まることが期待できます。
なお、MCデジタル・リアルティでは、千葉県印西市をはじめ、大阪や東京に複数の大規模データセンターを展開しています。自然災害リスクが少なく、中心地からのアクセスも可能なロケーションです。詳しい情報は、こちらからご確認ください。
※陸揚げ局とは、海底ケーブルを陸上の通信で使用するための中継地点のこと。
まとめ
この記事では、印西市のデータセンターについて、以下の内容を解説しました。
- デジタルインフラの現状
- Googleが印西市にデータセンターを建設
- データセンターの場所として印西市が選ばれる5つの理由
印西市に多くのデータセンターが建設される理由には、安全性の高い場所であり、広い土地面積を確保できて、特別高圧のインフラが整備されていることが挙げられます。また、首都圏や海底ケーブルの陸揚げ局に近いことも理由の一つです。
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