自然災害対策としてデータセンターを活用する3つの理由と選ぶ際のポイント
企業にとって、自然災害の発生に備えてBCP対策を策定することは重要なことです。BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)対策には、緊急時用の物資の備蓄や安否確認システムの導入、ITインフラ環境の自然災害対策などがあります。
ITインフラ環境の自然災害対策として、自社サーバーをデータセンターで管理する企業も少なくありません。
データセンターの利用を検討されているものの、「データセンターを活用する理由を知りたい」「選ぶ際のポイントが分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、自然災害対策としてデータセンターを活用する理由と、データセンターを選ぶ際のポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.BCP対策の必要性
- 2.自然災害対策としてデータセンターを活用する3つの理由
- 2.1.①強固な立地での自然災害対策
- 2.2.②地震に強い構造
- 2.3.③非常時の電力供給設備
- 3.データセンターを選ぶ際の3つのポイント
- 3.1.①立地条件
- 3.2.②セキュリティ体制
- 3.3.③リモートハンドサービス
- 4.まとめ
BCP対策の必要性
BCP対策が必要な理由は主に3つあります。
▼BCP対策が必要な理由
- 緊急事態発生時に事業を継続・早期復旧させるため
- 取引先との信頼関係を高めるため
- 経営戦略の見直しのきっかけになるため
BCP対策は、自然災害やテロの発生、ウイルスの蔓延といった緊急事態が起きた際に、事業の継続・早期復旧をすることが目的です。
仮に、緊急事態が発生した際に早期復旧できなければ、事業が中断されて取引先の企業にも影響を及ぼす可能性があります。
BCP対策を行うことで、緊急時に早期復旧に向けて迅速に対応できるため、事業継続可能な体制が整い、取引先との信頼関係の構築につながります。
また、BCP対策を策定する際は、復旧を行う事業の優先順位をつけることが必要です。BCP策定の過程で、自社にとって優先する事業・業務が見えてくるため、経営戦略の見直しの契機としても役立ちます。
自然災害対策としてデータセンターを活用する3つの理由
BCP対策の一つに、ITインフラの自然災害対策としてデータセンターを活用する方法があります。データセンターを活用する理由として自然災害対策や地震に強い構造、非常時の電力供給設備の3つが挙げられます。
①強固な立地での自然災害対策
データセンターは、自然災害の被害が少ないと予想される立地に建設されています。
特に、地盤が強固で河川の氾濫の影響を受けにくいといった被災リスクの低い場所に立地していることが多い傾向にあります。そのため、自社内でサーバーを管理するよりも安全性が高いといわれています。
②地震に強い構造
データセンターは、地震に強い構造で建設されているため、サーバーへの被害を最小限に防ぐことが可能です。
地震の揺れに耐えられる耐震構造と、建物の揺れを軽減させる免震構造で設計されています。
③非常時の電力供給設備
データセンターでは、停電時でも電力が安定供給される機能を備えています。
電力供給がストップした際は、非常用発電設備やUPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)で一時的に電力供給を行います。そのため、データセンターの機能がダウンすることを防げます。
なお、データセンターの設備に関する詳細は、こちらの記事で解説しています。併せてご一読ください。
出典:総務省『国民のためのサイバーセキュリティサイト』
データセンターを選ぶ際の3つのポイント
データセンターを選ぶ際、押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、主な3つのポイントを紹介します。
①立地条件
データセンターを選ぶ際は、自然災害リスクが低く、自社から離れた立地を選ぶことがポイントです。
その際、国土交通省の『ハザードマップポータルサイト』でデータセンターのある地域を調べることや、国土地理院の『地理院地図』で活断層の場所を調べることも可能です。
また、すでにデータセンターを利用している場合は、自然災害発生時のリスク分散のために、現在利用しているデータセンターとは別に、離れた場所にあるデータセンターを選ぶことも一つの方法といえます。
なお、データセンターの立地条件については、こちらの記事で詳しく解説しています。
また、MCデジタル・リアルティでは、大規模な自然災害に強いデータセンターを展開しております。当社のデータセンターを利用されているお客さまの声は、こちらからご覧いただけます。
出典:国土交通省『ハザードマップポータルサイト』/国土交通省 国土地理院『地理院地図』
②セキュリティ体制
データセンターを選定する際は、セキュリティ体制に注目することも大切です。
データセンターには、企業の情報を守るために厳重なセキュリティ体制が整っています。たとえば、24時間365日の有人監視体制がある場合、サーバールームへの不審者の侵入を防ぐことが可能です。
また、生体認証を用いたセキュリティ設備は、なりすましによる侵入や暗証番号の流失のリスクを軽減してくれるため、安全性が高いといえます。
③リモートハンドサービス
データセンターを選ぶ際は、リモートハンドサービスの有無を確認することもポイントです。
リモートハンドサービスとは、サーバーの不具合が起こった際に、データセンターの職員が顧客に代わって対処するサービスのことです。
このサービスによって、遠方のデータセンターを利用している場合でも、速やかに不具合を解決してもらえます。
サーバーに問題が発生するたびに自社からデータセンターへ駆けつける必要がなくなるため、安心してデータセンターを利用できます。
まとめ
この記事では、自然災害対策としてのデータセンター活用について、以下の内容を解説しました。
- BCP対策の必要性
- 自然災害対策としてデータセンターを活用する3つの理由
- データセンターを選ぶ際の3つのポイント
BCP対策として、強固な立地や耐震・免震構造のデータセンターを活用することで、自然災害が起こった際、サーバーへの被害を最小限に抑えることが可能になります。
また、非常用の電源設備により、電力供給の断絶によるトラブルを避けられることもデータセンターの特徴です。
安全性の高いデータセンターを選ぶ際は、立地条件やセキュリティ体制、リモートハンドサービスなどを重視することが大切です。
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