サーバーの種類別の特徴とメリット・デメリットを解説
自社でサーバーの構築を検討しているものの、「どのようなサーバーを選べばよいか分からない」「それぞれにどんなメリットがあるか知りたい」と悩んでいる担当者の方もいるのではないでしょうか。
自社の目的に合ったサーバーを選ぶには、種類ごとに特徴を押さえることが大切です。
本記事では、サーバーの種類ごとのメリット・デメリットや、導入時の注意点を解説します。
目次[非表示]
- 1.サーバーの種類とメリット・デメリット
- 2.サーバーを導入する際の注意点
- 2.1.①セキュリティ面に注意して選ぶ
- 2.2.②目的に合った種類を選ぶ
- 3.まとめ
サーバーの種類とメリット・デメリット
サーバーにはさまざまな種類がありますが、特徴が異なります。自社の利用目的や環境に合わせて、適切なサーバーを選んでみてください。
①自社サーバー
自社サーバーは、サーバー本体を購入して、設定から運用・管理などを自社で行うオンプレミス型サーバーのことです。
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ゼロから構築しなければならない一方で、自由にカスタマイズできる点はメリットの一つです。また、カスタマイズ性の高さによって、既存の社内システムと連携できるような構築も可能です。社内ネットワークを介してサーバーにアクセスするため、外部の影響を受けにくいセキュリティの高さも魅力といえます。
しかし、サーバーのセキュリティ対策やメンテナンスなどもすべて自社対応となるため、専門知識のある人材を必要とする点はデメリットといえます。サーバー本体の購入費用や人件費、サーバールームの設置など、運用までに多額の初期費用も必要です。
②レンタルサーバー
レンタルサーバーは、インターネットを介して、事業者が管理しているサーバーを利用します。
自社のホームページのデータをレンタルサーバーに預ける場合、ユーザーはレンタルサーバーにアクセスして閲覧する仕組みです。基本的には、事業者側でサーバーの設定・運用・管理を行うため、自社サーバーよりも導入しやすい点が特徴です。
ここでは、レンタルサーバーの4種類について解説します。
共用サーバー
共用サーバーは、1台のサーバーを複数ユーザー(ほかの企業・個人)と共有して使います。
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サーバーの構築や運用・管理も不要のため、費用の負担が小さいというメリットがあります。また、専門知識がなくてもすぐに導入して利用できる点も特徴です。
しかし、複数ユーザーと利用することで、ほかのユーザーのホームページにアクセスが集中した際は自社ホームページも重くなり、表示速度の低下につながるというデメリットが挙げられます。
専用サーバー
専用サーバーは、1台のサーバーを1ユーザーで利用できます。
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レンタルしたサーバーを自社のみで利用できるため、容量不足やほかのユーザーからの影響を受けるといった心配がありません。ネットワークも安定しやすく、大規模なWebサイトの運用や大量のデータ・ファイルの稼働も安心です。
また、サーバーの管理権限もあり、自社サーバーのようにカスタマイズ性が高い点もメリットです。
一方、サーバーの設定から運用・管理まで行うため、専門的な知識が必要でコスト・工数なども多くかかります。ただし、サーバーの運用・管理を事業者に任せられる“マネージドサーバー(プラン)”もあります。「安定した運用を実現したいけれど、サーバーの運用・管理に不安がある」という方におすすめです。
VPS
VPS(Virtual Private Server:仮想専用サーバー)は、専用サーバーと共有サーバーの間に位置づけられ、1台のサーバーに複数の仮想専用サーバーが構築されています。
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複数ユーザーと共用ですが、1つの仮想専用サーバーが1ユーザーに割り当てられます。そのため、専用サーバーのようにほかのユーザーの影響を受けにくく、カスタマイズ性も高いという点がメリットです。
しかし、デメリットも専用サーバーと同じで、サーバーの設定から運用・管理を行う必要があるため、専門的な知識が求められます。
クラウドサーバー
クラウドサーバーは、クラウド上に仮想専用サーバーを構築して利用します。
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VPSと似ていますが、利用者の希望でサーバーの容量やスペック、機能追加などの変更しやすい点が違いです。また、アクセス権があれば、社内の複数人が同時にアクセスすることもできます。
しかし、従量制プランを選んでいる場合は、使用量によって月額料金が変動するため、固定費として予測しにくいというデメリットもあります。
最近では、自社サーバーとクラウドサーバーを組み合わせたハイブリッドクラウドも注目を集めています。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
サーバーを導入する際の注意点
サーバーの導入には、さまざまなメリットがある一方で、導入後のトラブルを防ぐために押さえておきたい注意点があります。
①セキュリティ面に注意して選ぶ
サーバーの構築では、セキュリティ面にも注意が必要です。サイバー攻撃やウイルス感染などを防ぐには、これらに対応したセキュリティ対策が欠かせません。
自社サーバーや専用サーバーであれば、外部からのアクセスの心配もなく、セキュリティ性が高いといえます。
しかし、自社で管理するデータを守るためにも、サーバーの管理権限を適切に設定することが大切です。
②目的に合った種類を選ぶ
サーバーにはさまざまな種類があり、メリットやデメリットも異なるため、自社の目的に合ったサーバーを選ぶことが大切です。サーバーによって、性能やセキュリティ面に大きく違いがあります。
例えば、社員数が10名程度で簡易的なWebサイトのデータをサーバーに保管したい場合、自社サーバー・専用サーバーなどを選ぶと費用負担が大きくかかります。反対に、取り扱っている顧客データが多い場合、共用サーバーを選ぶと容量不足で安定した運用ができないといった問題につながります。
まとめ
この記事では、サーバーについて以下を解説しました。
- サーバーの種類別のメリット
- サーバーを導入する際の注意点
サーバーは大きく自社サーバーとレンタルサーバーに分かれます。運用にかかる費用や利用環境も異なることから、自社に合う種類を選ぶことが大切です。サーバーを導入するときは、セキュリティ面や目的などを考慮しつつ、サーバーに保管したいデータ・ファイル量に見合う種類を見極めます。
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また、自社サーバーをクラウド化するメリット・デメリットは、以下の記事でも詳しく解説しています。