サーバーはなぜハングアップするのか? 原因と対処法を解説
業務においてシステムやアプリケーションを滞りなく使用するには、サーバーの安定稼働が欠かせません。しかし、いくつかの原因により、サーバーが機能停止する“ハングアップ”が起こることがあります。
「サーバーが機能停止することがあって困っている」「正しい対処法を知りたい」とお悩みのデータ・サーバーの管理担当者さまもいるのではないでしょうか。
本記事では、サーバーがハングアップしてしまう原因と対処法を解説します。
目次[非表示]
- 1.サーバーがハングアップする主な原因
- 2.サーバーがハングアップした際の対処法
- 2.1.➀アクセス過多の場合
- 2.2.②物理的な損傷の場合
- 2.3.③サイバー攻撃の場合
- 3.データセンターを利用するメリット
- 4.まとめ
サーバーがハングアップする主な原因
サーバーがハングアップする原因はさまざまなものがあります。ここでは、サーバーのハングアップを引き起こす3つの原因を紹介します。
➀アクセス過多
1つ目は、アクセス過多です。サーバーへアクセスが集中し、サーバーの処理能力を超える処理が必要になるとハングアップすることがあります。
Webサーバーであれば、自社サービスがメディアで話題になったり、新商品の発売日だったりと、さまざまな理由でWebサイトへアクセスが集中します。
近年では、新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種予約サイトにアクセスが集中して、大規模な障害が発生しました。これもアクセス過多によるハングアップの一例です。
また、ファイルサーバーであれば、多くの従業員が一度に同じファイルへアクセスすると、ハングアップが起きる可能性もあります。
②物理的な損傷
2つ目は、地震や落雷、水害といった自然災害、インフラ設備の損壊など、物理的なダメージによる損傷です。
サーバーは精密な機器であるため、物理的な衝撃や電気・水は大きな脅威となります。
また、サーバー用ハードウェアの耐用年数の超過によって、処理能力が落ちてハングアップが起きることも考えられます。
③サイバー攻撃
3つ目は、外部からの悪意のあるサイバー攻撃です。近年、サイバー攻撃はますます巧妙化・高度化しています。
サイバー攻撃の種類は多岐にわたりますが、 コンピュータウィルス、不正侵入およびデータ改ざん、DDos攻撃(※)などは、サイバー攻撃の一例です。
思い当たる具体的な原因がなく、「サーバーの動作が遅い」「サーバーへアクセスできない」といった場合はサイバー攻撃が疑われます。
※DDos攻撃(Distributed Denial of Service attack:分散型サービス拒否攻撃)とは、特定のサーバーやネットワークに対して過剰なアクセスやデータを送付して負荷をかけ、サービスを停止させるサイバー攻撃のこと。
サーバーがハングアップした際の対処法
サーバーがハングアップした際は、原因を特定したうえで適切な対処を行う必要があります。
まずは、サーバー監視ツール・通報システムを用いて、アクセス過多やサイバー攻撃、物理的損傷など、可能性のあるものを一つずつ確認します。
原因の特定後は、状況に応じて適切に対処します。
➀アクセス過多の場合
サーバーのハングアップがアクセス過多に起因している場合は、一時的にアクセス制限を設けることでサーバーの負荷を軽減して、システムの復旧につなげられます。例えば以下のような対処法が挙げられます。
サーバーの負荷を軽減する
- サーバーのスペックを増強
- キャッシュサーバーを導入
- 負荷分散装置を導入
アクセスを制限する
- IPアドレス制限
- セッション数を制限
- 同時接続数を制限
緊急の場合はサーバーの停止と復旧作業が必要です。トラブルが深刻な場合は外部の専門家に対応を依頼する場合もあります。また、事前対策として、サーバーの増設やクラウドサーバーを利用したキャパシティの拡張も有効です。
②物理的な損傷の場合
物理的な損傷が原因の場合は、サーバーの被害状況を確認し、継続して使用が可能かどうか判断します。特に、ケーブルが断線していないか、部品が破損していないかを確認します。また、サーバーの温度やファンの回転数も確認します。
その他、たとえば、洪水による浸水被害の場合、使用可能なサーバーは上階や別棟など、二次被害のリスクが低い場所へ移動して、バックアップデータから復旧を試みます。
なお、サーバーの耐用年数は5年となっています。利用開始から5年以上が経過している場合は、老朽化によるトラブルのリスクが高まるため、刷新の検討が必要です。サーバーの耐用年数に関しては、以下の記事で解説しています。併せてご一読ください。
③サイバー攻撃の場合
サイバー攻撃により障害が起きている場合は、迅速にシステム保守の委託事業者(ベンダー)や、外部のセキュリティの専門家に相談することが必要です。
また、並行してバックアップからシステムやデータの復旧を行い、サーバーの再稼働を図ります。データの復旧は1日で完了することもあれば、1週間程度かかることもあります。
データセンターを利用するメリット
自然災害やサイバー攻撃といった脅威への有効な事前対策方法として、データセンター(※)の利用が挙げられます。
データセンターを利用することによって、サーバーがハングアップするリスクを抑えて、安定した稼働の実現が可能です。
▼データセンターを利用するメリット
- 建物が堅牢で、水害や落雷による被害を防げる
- 災害による停電のリスクが低い
- サーバー本体の物理的な転倒を防げる
- 万が一障害が発生した際に、復旧対応を依頼できる
- 24/365の有人監視で物理セキュリティに優れている
データセンターは、一般的に災害リスクの低い土地に建てられています。建物の強度も高く頑丈なことから、災害が発生しても内部のサーバーやデータは安全に守られます。
災害時用に自家発電設備も備えているため、停電によるサーバーへのダメージリスクを軽減することが可能です。
MCデジタル・リアルティのコロケーションサービスでは、24時間365日有人監視体制で、緊急事態にも素早い対応が可能です。
グローバル基準のセキュリティ体制も整えており、あらゆる脅威から貴社のサーバーを守ります。データセンターのセキュリティと安全対策については、こちらで詳しく解説しています。併せてご一読ください。
※データセンターとは、サーバーやネットワーク機器を収容している堅牢な物理的施設のこと。
まとめ
この記事では、サーバーのハングアップについて以下の内容を解説しました。
- サーバーがハングアップする主な原因
- サーバーがハングアップしたときの対処法
- データセンターを利用するメリット
サーバーがハングアップする原因には、アクセス過多やサイバー攻撃、サーバー本体への物理的なダメージなどがあります。
障害が発生した際は、原因を特定したうえで、状況に合わせた対応を行うことが重要です。また、サーバーのハングアップを未然に防ぐために、データセンターの利用も検討してみてはいかがでしょうか。
MCデジタル・リアルティは、強靭かつ高セキュリティなデータセンターのスペース貸出(コロケーション)と24時間365日有人監視体制で、最適なサーバー環境のご提供が可能です。
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